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歌姫フィーバー「ドイツ国の娘」 [ドイツミュージック]

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友人同士集まってグランプリの生中継を観戦。 

アイドルや熱狂的ファンの少ないドイツで、珍しい現象が起きています。

ドイツ国の娘としてメディアに大々的に取り上げられ、ドイツ国内のみならず、欧州各国でフィーバーをもたらしているのは、5月に19歳になったばかりの高校生レナ(Lena)。彼女は、5月29日(土)にノルウェー・オスロで開催された欧州各国対抗歌合戦「ユーロヴィジョン・ソング・コンテストEurovision Song Contest)」:通称グランプリ(Grand-Prix)」のドイツ代表として、オーディション番組で発掘されました。その後、初アルバム「My Cassette Player」が、ドイツ、オーストリア、スイスでチャート1位になるという快挙も成し遂げています。

グランプリは年1回、欧州各国代表が出場し、各国の投票によって順位を決める歌合戦。毎年、ドイツでも少なからず話題になっていましたが、ここ数年は、順位はいつも下位で終わっていました。昨年や一昨年はプロの歌手がドイツ代表として出場したにもかかわらず成果はなく、今年はオーディションでアマチュアから選考することになったのです。

グランプリの日になると、友人の家に集まってみんなでテレビを観ながら、各国代表を辛口批評するのがお約束。でも、いつもドイツは他国から票を得られず、「○×国はドイツが嫌い」とか、「○×国は絶対にドイツに票を入れない」といった台詞がドイツ人の口からもれるもの。というのも、視聴者は居住国には投票できないからです。

実際、ロシア代表は旧ソ連の国々から高得点をもらったり、旧ユーゴスラビアの国はお互いに点を入れあったりと、票には政治的要素や国民感情が少なからずからんできます。トルコ移民の多いドイツは、いつもトルコからは高得点をもらっています。

そんな大会で、今年はなんと驚くべきことに、ドイツ代表のレナが歌う「Satellite」が優勝したのです。ドイツが優勝するのは、実に28年ぶりという快挙。レナフィーバーは一挙に盛り上がり、メルケル首相やケーラー大統領、州知事、市長などから祝辞が寄せられました。ドイツ国内だけでも当日の生放送を1470万人のも国民がテレビ観戦し、世界中では1億2500万人が観たということです。レナが帰国したハノーファー空港には、約4万人もの市民がお出迎えするという、まるでワールドカップでドイツ代表が優勝したかのような人気ぶり。

レナの人気の秘密は、ドイツ人女性歌手としては珍しく「カワイくほっそりとした」容姿と、これまたドイツ女性には希少な「ちょっとオマヌケなぶりっ子の入った愛嬌ある」発言です。祖父が外交官という血筋の良さも人気の一端を担っているとか。

最近のもっぱらの話題は、来年のグランプリをドイツのどの都市で開催するか――。翌年の開催地は、優勝者の国で行われるからです。レナの故郷ハノーファーやハンブルク、フランクフルト、ミュンヘン、ケルン、ベルリンが名乗りを挙げ、政治家を巻き込んだ論争に発展しています。

久しぶりにドイツがヨーロッパに誇る新しいアイドルを、ぜひ一度ご覧ください↓。

 


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